ヴェーダ占星術（ジョーティッシュ）において、吉星（恵みをもたらす惑星）がケンドラ（角度のあるハウス）を支配すると、その吉性が低下すると一部の占星術師は認識しています。これは「ケンドラ アディパティ ドーシャ」（Kendra Adhipati Dosha）とも呼ばれます。
その理由は、吉星がケンドラを支配すると、その惑星は自然な恵みの性質から脱線して、物質的な世界や現実的な問題により集中する傾向があるとされています。このため、その吉星がもつ「恵み」の特性が低下すると考えられています。吉星がケンドラハウスを支配すると、その吉星は物質的な問題や責任に巻き込まれ、その結果として本来の「吉」の性質が薄れてしまうとされています。
たとえば、木星は知識、智慧、道徳性を象徴していますが、もし木星がケンドラを支配している場合、その知識や智慧は物質的な成功や現実的な問題の解決に利用されるかもしれません。この結果、その木星が持つ精神性や道徳性が低下する可能性があるとされています。
ただし、すべての占星術師がこの理論に同意しているわけではありません。また、具体的な解釈は個々のホロスコープチャートの全体的な文脈に大きく依存します。そのため、具体的な解釈を得るためには経験豊富な占星術師に相談することが最善です。
