ムリチュバーギャ(インド占星術)

ムリチュバーギャは本当によく機能している!

その度数に在住する惑星が致命的になる度数をムリチュバーギャ(Mrityu Bhaga)といいますが、病気の方のチャートを見ていると、このムリチュバーギャは本当によく機能していると感じます。

チャートで病気についての検討を行う時、ムリチュバーギャの検討は欠かせません。

このムリチュバーギャの度数を感得した古代の聖賢は本当にすごいと思います。

ムリチュバーギャにも諸説あるようですが、日本で使われているテキストに記載されているムリチュバーギャの一覧表は、

聖者ヴィシュヴァーミトラによる『コウシカ ホーラ』(Koushika Hora)という聖典に書かれている度数のようです。

ムリチュバーギャには、聖者ソウナカによって伝えられた、ナクシャトラ・ムリチュバーギャというものもあるらしく、今後研究したいと思います。

ムリチュバーギャのレンジ(範囲)について

手持ちの日本語のテキストでは、致命的な度数(よく見る一覧表になっているムリチュバーギャの度数)の前後1度以内に存在すると、健康に大きな影響を及ぼすとあります。

しかし、いろんなチャートを検討していく過程で、すべての星について前後1度をムリチュバーギャの影響があると考えるのは少々行き過ぎでは?と思います。

チャラク先生の本に、次のようなレンジ(範囲)が記載されていました。

  • アセンダントは、±1度
  • 太陽、月、水星、金星(動きが比較的速いもの)は前後40分
  • 火星、木星土星、ラーフ、ケートゥ(動きが比較的遅いもの)は前後30分

私もこのあたりが結構妥当な線引きではないかと思います。

月のムリチュバーギャについて

月のムリチュバーギャの度数については、テキストによって違いがあるようです。

上の行が、Jataka ParijataSarvartha Chintamaniに記載されている度数

下の行が、Phaladeepikaに記載されている度数です。

どちらがしっくりくるか、検証してみてください。